2015年10月22日木曜日

BOSS エフェクター音痩せ改善について

BOSS エフェクター音痩せ改善について

BOSS エフェクターバイパス音の音痩せ改善について書いてみます。

バイパス音の音痩せについては色々なところで言われていることですが・・・・
基本的には、回路設計の段階で低音を考慮していないと思います。(コストとの兼ね合い? )
また、部品の質、特にコンデンサの質も影響が大きいように思います。
コンデンサに関しては特に台湾製になってから質が落ちている印象があり、製造年がさらに古い日本製の方がましな気がします。・・・・私見ですが・・・

今回、OS-2、2006年台湾製を入手しましたのでこれを色々改善、改造MODする事にしました。

まず、音だしで、あまり良いとは思えない・・・・
開けてみると・・・

汚い・・・手半田したと思われる所は特に・・・・(不良率や故障率も高かったのではないかと・・想像ですが・・)
さておき、とりあえず今回は「バイパス音」

回路図はこちら↓
http://www.freeinfosociety.com/electronics/schematics/audio/pictures/bossos2.gif

OS-2の回路図はあんまり出てないみたいですね。
この回路図でC27が47nになってますが、実際には4.7n(472)です。

さて、先に書いた低音が考慮されていない・・ですが、カップリングコンデンサとその後にあるバイアス抵抗又はグランド抵抗の組み合わせで、ハイパスフィルター(ローカットフィルター)を形成してしまいます。
OS-2の場合、バイパスラインにはこれが4カ所もあります。
単にバイパスなのに4回もローカットを通っているのです。
それぞれは聴感上十分な周波数を通すはずの設定値なのですが、人間の耳は数字通りにはいかないようですね。
で、まず、低域を通す為にコンデンサ定数を上げる必要があり、一番ネックになってるのが最初のC22、47nです。 ここは少なくとも0.1μ以上にした方が良いと思います。
あと場合によってネックになるのが最後のC12、1μ電コンです。これの後のグランド抵抗は100Kなのですが、これの次に繋ぐ物(アンプやエフェクター)の入力インピーダンスが低く例えば10Kだったとすれば、一桁上の周波数まで低音をカットしてしまう結果になります。
つまり、繋ぐ物に影響される所なので、十分な余裕を持つ必要が有るわけです。

で、
C27を0.22μフィルムコンデンサ
C12を10μオーディオグレード電解コンデンサ
に定数変更します。

また、部品の質でもやはり一番ネックになるのはコンデンサですので、途中にある
C30とC24もオーディオグレードにして、ついでに定数も2.2μに増やしときました。

電解コンデンサをオーディオグレードにすると音の輪郭や高域の伸びが違ってきます。

青いフィルムコンデンサと金色の電解コンデンサです。


で、ほとんど「音痩せ」と言えるような物は解消されました。(私の聴感ですが)
また、追加でやるとしたら抵抗器が全て小型タイプですので、標準タイプの物にするか信号が直接通る所は1/2Wタイプなど、流れる経路を「太く」する事も効果があります。

他のエフェクター特にBOSS製品には、共通する問題ですので、応用出来るはずです。(私は基本的に同じアプローチで音やせ解消してます。)

OS-2はまた今度続きの改造MODをしますが、今回はバイパス音の音痩せ解消・・・でした。


3 件のコメント:

  1. ヤフオクでOS-2を落としたのですが、ポット2個、ドライブポットも折れてました。ポットは代用品で出来そうですが、右から2個目のドライブポットは探せませんでした。
    修理は、無理でしょうか?

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    1. ご参考程度に
      https://sonic-craft.blogspot.com/2018/03/boss-os-2-mod.html
      二連ポットですね、部品さえ見つけれれば、修理可能だと思います。
      ただ小型のものですし、入手は難しいのではないかと思います。

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  2. 素人では無理なんでしょうか?

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