2019年2月1日金曜日

EH Small Clone の修理

Small Clone の修理

2度目の遭遇なので、修理事例として紹介しておきます。


症状としては、「電源が入らない(LEDが点かない)」とかなのですが、実は違うケースなのです。

見分け方としては、電源をつないでフットスイッチを何度踏んでもLEDが点かないしバイパス音しかで出ない。

これは、スルーバイパスなのでフットスイッチOFFでバイパス音が出るのは当然ですが、ONでもバイパス音が出ると言う事は、バッファ回路は正常だと言うことだし、当然電源も入ってます。
コーラスやフランジャー系は原音(バイパス音)に変調したエフェクト音をミックスする事で効果を出してます。
ですから、コーラスのエフェクト音(変調効果)のみ出てないという事になります。

で回路図を見てみると・・・LEDの回路の先にFETスイッチがつながってます。


LEDの回路が働いていないと、このFETがONにならず、エフェクト音(変調効果)が出力バッファにつながらないのです。

実際の故障としては、LEDにつながるリード線が断線(ハンダ部で)しているだけです。
LEDが点かないし、コーラスエフェクトがかからないので電源が入らないと思ってしまうのです。

エレハモのこのシリーズは、配線が細く、また基板がちゃんと固定されていないので、断線しやすいのです。
もうちょっと考えて設計して欲しいものです。

ご参考に・・・では、また。

2019年1月28日月曜日

DS-1バッファが良くなってる!

BOSS DS-1チップ基板

DS-1のチップ基板が手に入りました。(今普通に売ってるやつです)




先日あるサイトで、チップ基板になってから、バッファが改良されている様な事を見ました。
じゃあ、バイパス音の音痩せが改善されているのだろうか?

チップ以前の物(台湾製)と比べて、確かめてみると・・・・

おお〜・・・良くなってる!。
ローもハイも広がってます。

また、入力インピーダンスが仕様変更されていて、470KΩから1MΩに改善されてます。

で、入力と出力のバッファの所をなんとか探して、確認。

入力のカップリングコンデンサがなんと47nから1μの積層フィルムコンデンサに、トランジスタからFETに変わってます。
出力側は、カップリングコンデンサが、1μから10μに変わってました。

コンデンサの容量アップとFETによる入力インピーダンスアップなどで周波数レンジがワイドになってます。
私も含め色々な方がやってた音痩せ対策と同じ考え方での改善がされています。

あ、ちなみにICがJRC4580になってました。

肝心のディストーションとしての音ですが、バッファのワイドレンジによる恩恵も感じられます。
ICが4580になった為かレンジ的には少し広くなった印象です。
が、若干ディストーションサウンドに線の細さを感じます。
少し今風にしたのかな?
(当然ACA仕様の日本製は別格ですよ)

ちなみに外見での見分け方は、アダプタジャックの形状が違います。

左がチップ基板。

ご参考に・・・・では、また。