2017年11月25日土曜日

EH・DOUBLE MUFFを作ってみた(自作)

EH/DOUBLE MUFFを作ってみた(自作)

以前にMUFF FUZZは作ったのですが、今回はダブルマフ。

回路図は↓
レイアウトは↓

回路図を見ると解るのですが、基本的にはMUFF FUZZ 2回路分が単純に繋がっている様に思えます。が、実はちょっと面白い構成です。
MUFF1のツマミは単にボリュームです。
シングルで使うときの歪み量はギターのボリューム、つまり入力レベルに依存してます。
ダブルで使うときには、MUFF2のツマミで2回路目に送る信号のレベルを調整していて、つまり2回路目の入力レベルを変化させて歪み量の調整が出来る構成です。

ダブルで使うときは、
MUFF1のツマミはVolume
MUFF2のツマミはFUZZ
と考えると解りやすいと思います。

基板↓(ストリップボード)

組み込み↓(久々にアルミケース)

出来上がり↓(透明シールが無くなっていたので普通紙のシールです)


ダブルでフルだとかなり効く・エグイ・・・


ご参考に・・・では、また。

2017年11月23日木曜日

BOSS CE-3 再びMOD

BOSS CE-3 再びMOD

以前にローノイズ化したCE-3。(以前の投稿はこれ

今回思うところ有って音質傾向的な改造をしました。
BOSSのコーラスはRolandのギターアンプ「ジャズコーラス」が元になっています。
違った感じで今なお人気のある、EHのSMALL CLONEこっちはファットというか暖かいというか随分印象が違います。
BOSS系のコーラスは他にも持っているので、SMALL CLONEに近づけた改造をしてみました。
SMALL CLONEの回路図はこれ↓

http://www.6v6power.ru/inf/Chorus/Small%20Clone%20Analog%20Chorus.jpg

基本的な回路構成は同じなのですが、遅延素子に送る音声信号の周波数帯に影響するカップリングコンデンサとバイアス抵抗の回路乗数が随分違います。
SMALL CLONEの方が低域まで遅延素子に送っています。
逆に言うとCE-3は低域をカットして送っているのです、この辺りだろうと目星を付けました。

で、SMALL CLONEの乗数を参考にしてCE-3のコンデンサを
C10→1μ
C16→0.47μ
C21→0.22μ
(フィルムコンデンサ)に変更。

結果、良い感じになってくれました。
暖かいコーラスで、奥行き感も出ました。しかもSMALL CLONEにはないステレオ出力。

ご参考に・・・では、また。

2017年11月13日月曜日

ZOOM G2 / B2パラメーターノブ修理

ZOOM G2,B2シリーズ、パラメーターノブ修理

ズームのマルチエフェクター、B2、G2、など一連のシリーズですが、中古市場などでも、パラメーターノブの不安定や数字飛び、逆進などの症状が多く出ているようです。

私も、二度目の修理対応になったので、修理方法を紹介しておきます。
このパラメータノブ。(今回はG2Nu)


分解します。
(分解方法などがご自分で分からない方は手を出さない方が良いですので、あえて途中は省略します。)
この部品、普通のボリュームとかではなくロータリーエンコーダーです。

いくつか要因はあるのですが、症状でよく見かけるのは「押しながら回すと大丈夫」というもの。
このロータリーエンコーダーよく見ると、真ん中の継ぎ目が浮いて隙間が出来てます。
押さえるとくっつく。

まずはこれが1つ目の原因。
留め金具でカシメて止めてあるのですが、緩んでます。

留め金具を広げて外してみると、こんな構造。
浮き気味になると当然接点の接触が不安定になります。
だから「押しながら回すと大丈夫」な訳です。

下側の接点ツメを少し起こして、組み直し、カシメの金具もしっかり押さえます。
軽い症状だとこれで直ります。

これでも不安定さが残る場合、もう一つの要因。
結構使い込んでると、やたらぐるぐる回す訳ですから、接点も摩耗します。
さっきの、開けた所なんですが、内部は全体にべたっとしたグリスが薄く塗ってあります。
接点グリス。
綿棒で掃除してみると・・・・あら、汚い・・・摩耗した金属粉でしょうか?
で、なるべく綺麗にして、新しく接点グリスを塗ります。
これ。

後は、さっきと同じに組み直し。・・・

接点グリスを持ってたら一緒に処置してしまいましょう。

私が遭遇した物はこの清掃&組み直しで綺麗になおりました。

もう一つついでに。
なぜ、留め金が緩んで隙間が開いてしまうのか?
構造的な問題ですね。
このノブの下側には押しボタンがいくつか付いてます。
押しボタンですから押します。
この押す力がプリント板を押し下げます。
ノブの部品はプリント板と一緒に押し下げられます。
ロータリーエンコーダーは上のボディにナット止めされているので、その度に下に引っぱられて金具が緩み、隙間が開く。・・・・

で対処ですが、ウレタンゴムをこのように貼って、上に重なるプリント板の裏で支えます。
(上のプリント板の裏にオペアンプICがあったりしますのでその場所は避けましょう。熱がこもります。)
追記:その後G2など2件で同じような修理をしたところ、既にウレタンゴム貼り処理をしてありました。たぶんメーカーが設計変更又は修理処置したのではないかと・・・

 上のプリント板は、ジャックのナットでしっかりボディに固定されていますので、十分押さえてくれそうです。

これでおそらく、金具の緩みも起こらないと思います。

今回は分解画像ばかりなので判りづらいかもしれませんが、分解しながら見て頂くとすぐ分かると思います。


ご参考に・・・では、また。