2017年12月21日木曜日

BOSS ACAアダプターの話し

BOSS ACAアダプターの話し

古いBOSSエフェクターは電源アダプターがACAタイプに指定されています。
このACAタイプのエフェクターに最近のPSAアダプター等を繋ぐと、一応音は出るがLEDランプが点灯しない又は暗いなどの現象が起こります。

これはアダプターのタイプ(構造)が違うために起こる現象です。
ACA時代の電源アダプターは、ほとんどがトランス+整流ダイオード式で、9V出力と書いてあっても単純にテスターで計ってみると、13〜14V出てるのが普通です。
何故か?・・・定格電流との関係があって、表示されている定格電流値を流した時に9V出力になるというのが目安になっています。
ちょっと電気知識が必要な話しになりますがトランス式は、トランスで電圧を変換しているのですが、その構造は、鉄心に細くて長い銅線をぐるぐる巻き付けているので、内部抵抗が結構あります。
この内部抵抗と定格電流による電圧降下分を見込んでいるので、電流がほとんど流れないテスターで計ると大きめの値になるのです。
BOSSのACAアダプターのほとんどは定格電流150~200mAです。

普通コンパクトエフェクターは10~数十mA程度しか流れないので電圧降下分が少なく、結局高めの電圧が入ってくる事になります。
BOSSのACAタイプのエフェクターは、この高めの電圧が入ってくる事を前提として設計されています。
内部で抵抗とダイオードを使って数V電圧を下げているのです。
(よく「脈流電圧、波の有る電圧なので」みたいな説明もされているようですが、脈流分を押さえる部品、平滑コンデンサはACA,PSA両タイプエフェクターとも同じように入ってますしACAアダプターにも内蔵されていますのでちょっと別の問題です。)

一方PSAアダプターは定電圧回路が入っていて、電流値にほとんど左右されず約9V出力になっています。
ですから、ACAタイプのエフェクターにPSAアダプターを使うと9Vから数V下げてしまいますので、低い電圧で使用している事になってしまうのです。

ですが、BOSSが公式に表明しているようにACAタイプのエフェクターとPSAタイプのエフェクターを電源分岐で1つのPSAアダプターを使う場合はちゃんと使えます。
これは、マイナスラインがPSAタイプのエフェクターを経由してACAタイプのエフェクターに繋がる事で、ACAタイプのエフェクター内の電圧を下げる為の抵抗とダイオードをバイパス出来るためです。

結構ややこしい話しになってしまいましたが・・・・すみません。

ACAアダプターは廃番になっていますので、今ACAタイプのエフェクターを単体でちゃんと使うには、トランス式のアダプターを使う必要があります。
(裏技的には、11〜12Vのアダプターを使う。または、内部を改造する。)

メーカーとしては保証外になりますが、KORGのKA181、ZOOMの旧タイプアダプターAD-0006A、サウンドハウスのアダプターなどがBOSSのACAタイプに近い物だと思います。
責任は持てませんが・・

ご参考に・・・では、また。

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